Thursday, July 31, 2008

鴨と家鴨


私はカモとアヒルは違う種類だと思ってた。
ほら、カモは小さいやつで、アヒルはちょっと大きめ(適当)。
風呂桶に浮かべるのは絶対アヒルでカモじゃない、とかさ。
多分、こういう感覚は日本語を母語とする人なら持ってると思うけど。

だから、いつもフランス人がカモを見てもアヒルを見ても”canard”って言ってて
どうも納得できなかった。
カモをみてアヒルとは言わないでしょ・・・アヒルはアヒルだし・・・
だから、いまさらだけど、この前その疑問を彼にぶつけたところ、電子辞書が教えてくれた・・・。

カモとアヒルはどっちもカモ科。
しかもアヒル(家鴨)は文字通り家畜としてつくられた品種で、
カモ肉っていうのは実はアヒルの肉らしい・・・

日本語ではその二つを分けて覚える(認識するようになる)から、
私の頭の中では『種類の違うけどちょっと似てる鳥』ってことになってた。
逆にフランス人からしてみたら、どっちもあきらかに”canard”なのでした。

分類をして呼ぶ習慣があるかないかで
そのものが存在するか、しないか、っていう認識の違いがでてくる。
他にもたとえば・・・
肉の部位の名前はフランス語は多いけど
魚の部位の名前は日本語のほうが多い。
同じものなのに認識が全然違う。
線引きのしかたが違う。
人間は「分かる」ために、なんでも線引きをして、分類をする。
どっかに境界線を引く。
でもその引き方は文化、言語によって全然違うってことだー。

言葉で構築されるイメージと認識と知識。