Tuesday, May 08, 2007

自分が生活しているところ。

Volem rien foutre al pais
っていう映画を観た。

どっかで読んだことを思い出した・・・(たしか、Marcel Gauchet)

昔、人間は自分自身では解明できない不思議(例えば地震、火山、雨etc...)は
何か大きな存在、人間を超越した存在(例えば神とか)
そういったものの力だと考えていた。

現代人は、科学の進歩とともに
「神」と「個人」を切り離して考えるようになった。
いろんなことが解明されたから、
神様は必要なくなったわけで。

でも、実は現代人は、昔の人よりもずっと
自分の周りに「謎」を抱えてると思う。

自分の車がどうやって動くのか、
自分の使った水はどこにどう流れてどう処理されてるのか
机にあるランプはどうやって作られてるのか
毎日食べているものがどこからきて
誰の手で作られているのか
PCやインターネットの仕組み。

私はこういう質問に答えられない。
答えられたところで
何ができるわけでもない。
ようは、「人任せ」

現代人は自分の生活を、
それぞれの「専門分野」の人間
(車を作る人間、水を処理する人間、ダムを作る人間、冷凍食品を作る人間・・・)
に任せている。
それはだから、ある種の「信頼」の上で成り立ってるそうだ。

たしかに。

でも、その「信頼」が「無関心」になってるから
環境汚染が進んだり、グローバリゼーションの不平等が生まれたりする。

自分の周りのものがどういう仕組みで自分のところに到達しているのか。
何も考えず、環境問題も、
「個人を超えた次元」で起きていることとして、
と考えてしまう。

政治家は結局自分の任期で動き、
個人も、自分の生活が地球規模に広がっていることになかなか気づかない。

自分がいかにこの世界のカラクリの一部になっているか
いかに自分勝手な存在なのか。

こういう問題は「意識」ができただけじゃ解決しないなー。