Thursday, July 31, 2008

鴨と家鴨


私はカモとアヒルは違う種類だと思ってた。
ほら、カモは小さいやつで、アヒルはちょっと大きめ(適当)。
風呂桶に浮かべるのは絶対アヒルでカモじゃない、とかさ。
多分、こういう感覚は日本語を母語とする人なら持ってると思うけど。

だから、いつもフランス人がカモを見てもアヒルを見ても”canard”って言ってて
どうも納得できなかった。
カモをみてアヒルとは言わないでしょ・・・アヒルはアヒルだし・・・
だから、いまさらだけど、この前その疑問を彼にぶつけたところ、電子辞書が教えてくれた・・・。

カモとアヒルはどっちもカモ科。
しかもアヒル(家鴨)は文字通り家畜としてつくられた品種で、
カモ肉っていうのは実はアヒルの肉らしい・・・

日本語ではその二つを分けて覚える(認識するようになる)から、
私の頭の中では『種類の違うけどちょっと似てる鳥』ってことになってた。
逆にフランス人からしてみたら、どっちもあきらかに”canard”なのでした。

分類をして呼ぶ習慣があるかないかで
そのものが存在するか、しないか、っていう認識の違いがでてくる。
他にもたとえば・・・
肉の部位の名前はフランス語は多いけど
魚の部位の名前は日本語のほうが多い。
同じものなのに認識が全然違う。
線引きのしかたが違う。
人間は「分かる」ために、なんでも線引きをして、分類をする。
どっかに境界線を引く。
でもその引き方は文化、言語によって全然違うってことだー。

言葉で構築されるイメージと認識と知識。

Monday, July 28, 2008

山上げ祭


今週の土曜日は、栃木県烏山市で行われる山あげ祭に行ってきた。
彼の同僚の方々に連れて行ってもらった。

お昼はまず矢沢のやなというお店へ。
やな場といって、川をせき止める感じで鮎の罠を仕掛ける。
その横に大きな食堂があって、とにかく「鮎尽くし」。
甘露煮、フライ、炭焼き、おにぎり・・・
とにかく全部、鮎鮎鮎。
計5匹の鮎が私のお腹におさまった。しょっちゅう食べたくなるかんじでもないけど、こういう「体験」ができたことがうれしいんだよね。

そして次に向かったのが、烏山の山あげ祭。
重要無形民俗文化財に指定されている、野外歌舞伎。
とにかく設置が面白い。
二つの神輿が止まって、そこにつまれていたものがどんどん男たちによって組み立てられていく。約1時間で野外劇場が完成する。しかも本格的。道路に設置するから、背景に置く景色(山や滝)はかなり間隔をあけて設置できる。正面から見ると、とっても立体感のあるものに。それぞれの背景が木の骨組みと紙でできていて、立てるときは大勢の人によってあげられる。そこから、「山あげ祭」の名前が来ている。市内のいろんなところで3日間にわたって一日数回ずつ公演をする。何回も移動するし、そうとう疲れるんだろうけど、地元の人たちはかなり熱くなってるようでした。

歌舞伎なんて初めて。
踊りやしぐさにそれぞれ意味があるんだろうなぁ。
と思いながら見ていた。
表現方法(着物を脱いでいくとか)が私が知っているものとは違って、面白かった。
「将門」という歌舞伎。
色仕掛け、立ち回り、ガマ妖術・・・なにかおどろおどろしい雰囲気の空間が炎天下で繰り広げられる。
そして真っ白に化粧し、何枚もの着物を重ねた女と男。独特な世界にぞっとした。

その後、大型バスの中で、移動中の主役の女の人が、そのままの顔と服でタバコをぷかぷかしてたのにはちょっとウケた。

Thursday, July 24, 2008

我輩は・・・




うちのげんちゃん。
愛されることが仕事。
そしてしっかり人間と同等だと思ってる。
ただいま@イギリス。
早く会いたいー

Wednesday, July 23, 2008


ちょっと前になるけど、最後の授業のときに、
クラスの人たちと餃子パーティー。

授業はひたすら丸山真男のテキストを読むこと。
先生の分析が毎回ものすごく鋭くて、テキスト分析っていうのはこういうことなんだ、と感心してた。
自分なりに読んで授業に挑んでも、先生の手にかかったら、数倍面白いものになっていって、その見事さに毎回話に聞き入っていた。こんな授業は今までになかったかもしれない。
先生曰く、授業で読んだものは、丸山自身が専門としていた日本の政治思想史ではなく、彼が自分の「ただの夜店」と言っていた部類の、実際の政治とそれに対する分析だった。そして先生はそれが一番彼の書いたものでは面白いものなんだ、と。実際に起きている事象を分析することの面白さと難しさ、しかしながらその必要性。いろいろ考えた授業だった。

とにかく。
そんなレベルの高い授業が終わった日は20人くらいで餃子パーティー。
一人ノルマ20個!と言われて、必死に作った。
その後は、まさに餃子のみのパーティーだった。
こんなのもありかな。
お腹の中は餃子だらけ。

・・・・・・・

話は変わって。
今週末は彼と彼のいとこさんがうちに来て、毎日東京観光。
一度は鎌倉にも足を伸ばした。久しぶりに海も見てきた。
風が強くてわりと波も高くて、白波を見ている自分がいました・・・・。

そして毎日続くこの暑さに私は完敗。
機嫌も悪くなるというどうしようもなさ。申し訳ないくらい。
それでも鎌倉には涼しい風が吹いていて、街とは違う心地よさを感じた。
人の歩く早さも違うし、表情もゆったりしてる。

・・・・・・

最近の読書は、夏目漱石の三四郎-それから-門の三部作。
今日から門を読み始めた。
彼の視点のするどさ、文章の鮮やかさには感心する。
自分に正直に、相手に誠実な恋愛とはどうあるべきか。
食べることと、働くことのどちらが目的なのか。食べるための職業は誠実にはなりにくいという考え方。
現代にも通用するような視点。
三四郎は、ヒューモラスな文章で、テンポよく進む。思わず自分を振り返ってしまう学生生活の描写。
それからは、淡々と語られる中に、情熱とか底知れない怒りがある。たしか村上春樹の小説で使われてた夢の一説はすごいインパクトだった。
おもしろいです。あらためて。

Monday, July 14, 2008

そろそろ。


今日ひとつ発表が終わった。
なんだか学生のやる気が今日はいつもの数倍なくて、死んでたけど
発表者の私も睡眠時間が少なくて眠いし頭痛いし・・・
ま、とりあえずおしまい。

週末はけっこう忙しく動いてたな。
・日仏会館で労働に関する映画とディベート
・大雨に打たれる
・パズル購入
・インディ・ジョーンズ みちゃった。
なんで?!え・・・って感じなとこも多々あったけど。
ま、遊園地に行った気分で、楽しかった~

・インドネシアのストリート・チルドレンのためのチャリティフェス。食べ物とか踊りとかいろいろあったし、
何よりもインドネシア語の響きが懐かしかった。
・散歩(王子の公園、けっこういい!)
・日仏会館で14 juillet。写真に思わず撮ってしまったけど、パテとかチーズ山盛りのお皿。ソーセージにクスクス。そしてやっぱり、バゲット。いいよねー。芝生でみんな夕方からピクニック。夜になったらコンサートとかもあったし、最後は80年代の古いポップスが流れてフランス人、日本人ノリノリで踊ってました。ああいう場って、ダサダサな曲が盛り上がらせてしまうのはなんでだかねー。

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そして。
まだレポートとかあったりするけど。
そろそろ夏休み。
今年の夏は暑すぎです。

だからというわけじゃないけど。
8月末からイギリスへ一ヶ月!
久しぶりに大野家集合になりそうー。
げんちゃんにも再会だー

Tuesday, July 08, 2008


久しぶりに山登った。
と言っても、しょっちゅう登っている人にとっては入門中の入門なコースだったようです。
よく晴れてて、焼けました。

やっぱりてっぺんの絶景は登ってこそ感動するもの。
山は下界と違って涼しい!
真夏の日差しに死にそうになる私にはちょうどいいかんじだったし。

一緒に連れて行ってくれたのは彼の仕事つながりのお友達。
みなさんかなりハイキング・トレッキングをしている人たちのようで、
格好も持ち物もかなり本格的。
ピックとかグローブまでしてて・・・
散歩気分で参加した私は正直びびった。
どんな山に登るんだろう、って。

でも、実際はちゃんと私の体力もついていけるかんじだった。
まぁ、運動靴はすべるからこけましたけどね。
やっぱりTPOで、ちゃんとした靴はいてたらもっと楽ではあったのかも。

久々の自然の空気はすごくおいしかった。
景色もすばらしかったし。
下山してからの那須のアイスと温泉。
やばいねー。

でも。
とにかく、私はそこまでこういう体の動かし方に「喜び」は見出さないらしい。
あらためて、インドアな私を痛感。
毎週行こうとか休みになったら絶対、とかそういう気持ちには全然なれない、ってことね。

ただ、かなり気持ちよかったから、
紅葉の季節にはまた行きたい、って思ったな。